第5話「消えた相続人」
第3回:解決編「相続人調査の大切さ」
依頼人は、父の認知した子の現在の戸籍をたどり、ようやく所在を確認できた。 遠方に暮らしていたその人物は、突然の連絡に驚きつつも、冷静に相続の話を受け入れてくれた。
💡 みどり:
「これで、相続人全員がそろいましたね。ようやく遺産分割協議を進めることができます。」
依頼人は深くうなずいた。「父にそんな過去があったとは驚きでしたが…相続をきっかけに知ることができたのも、一つのご縁だと思います。」
🐾 まねまる:
「そうにゃそうにゃ! 相続は財産を分ける手続きでもあるけど、同時に家族の歴史を知る時間でもあるんだにゃ。」
まねまるはしっぽをゆらゆら揺らしながら、依頼人の膝に飛び乗った。 「今回の教訓はひとつ――相続人調査は絶対に出生までさかのぼること!」
依頼人は笑みを浮かべ、「これで安心して進められます。ありがとうございました。」と深々と頭を下げた。
こうして「消えた相続人事件」は、無事に幕を閉じた。
📘 豆知識コラム
相続人調査の基本
- 相続人は戸籍に基づき、法律で決まる。
- 相続人を漏らすと、遺産分割協議は無効になる。
- 戸籍は亡くなった人の出生から死亡までをさかのぼって取得する必要がある。
- 認知された子、再婚による子どもなど、思わぬ相続人が現れるケースもある。
「うちは大丈夫」と思っていても、戸籍を確認すると新たな発見があるかもしれません。 相続を始めるときは、まず相続人調査から始めましょう。
🐾 登場人物紹介
- まねまる:探偵帽と虫眼鏡がトレードマークの猫。相続の真相をユーモラスに導く名探偵。
- みどり先生:行政書士。相続人調査の流れを整理し、依頼人に安心を届ける。
- 依頼人:父の相続を進める長女。思いがけない相続人の存在に戸惑いながらも、前を向いて協議に臨む。
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