こんにちは。
三重県の行政書士、鷲尾です。
6月は「事業承継と相続」をテーマにブログを連載しています。
今回は、よくあるご相談の中から、
「父の会社を継ぐべきか?畳むべきか?」というお悩みに焦点をあててみたいと思います。
家族が悩む3つのパターン
① 継ぐつもりはないけれど、放っておいて大丈夫?
「親が会社をやっているけど、自分は継がないし関係ない」
…と思っていても、いざ親に何かあったとき、契約や借入、未整理の資産がそのまま残るケースは多々あります。
廃業や清算も、手続きをしなければ“勝手に終わる”わけではありません。
② いずれ畳むつもり。でもタイミングがわからない
「父も高齢だし、会社を閉める方向で話してるけど…まだ動いていない」
こうした場合、“そのうち”がずるずると続き、いざ相続となって混乱することがあります。
会社をたたむなら、「あと何年稼働するか」を決めて、
在庫整理・取引先の整理・従業員への案内などを早めに計画しましょう。
③ 継ぐ子と継がない子の“温度差”
相続と事業承継が絡むと、「継ぐ子は恩恵を受けている」「継がない子の取り分が少ない」など、
家族の中でもややこしい感情の問題が生まれやすくなります。
だからこそ、「継ぐ人を中心に、家族全体で話し合う」機会を早めに持つことが大切です。
事業を終わらせることも選択肢
「会社は続けなければいけない」と思い込んでいませんか?
でも実際には、“きちんとたたむ”というのも立派な選択肢です。
- 後継者がいない
- 体力的・資金的に厳しい
- 将来に不安がある
こうした事情があるなら、「悔いのない廃業」を目指す準備が必要です。
行政書士としてできること
私は、廃業や事業承継に悩むご家族の
「話し合いの整理役」「実務の道しるべ」としてサポートしています。
事業をやめるにも、契約解除、清算、届出などたくさんの手続きがあります。
家族だけで悩まず、まずはお気軽にご相談ください。
まとめ:家族の“これから”を、先送りにしない
会社は人がつくったもの。
続けることも、終わらせることも、「人の意思」で決めることができます。
悩んでいるなら、今がその第一歩かもしれません。
次回は、「“継がない子”にもちゃんと遺すために」というテーマでお届けします。
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