第4話「消えた地目変更」
第2回:調査編「農地転用と地目変更のギャップ」
司法書士の先生の指摘に、依頼人は真っ青になった。 「農地転用をしたのに、どうして登記できないんですか?」
💡 みどり:
「実は、農地転用と地目変更は別の手続きなんです。 農地転用は、市町の農業委員会に『この土地を農地以外に使っていいですか』と申請して、許可をもらうこと。 一方で、地目変更は、法務局に登記申請をして、土地の“表示”を変える作業なんです。」
依頼人はぽかんと口を開けた。「じゃあ、転用許可を受けても、登記は自動で変わらないってことですか?」
🐾 まねまる:
「そうにゃ! 農地転用はスタート地点、地目変更はゴールにゃ。 両方揃ってはじめて、土地を自由に処分できるんだにゃ!」
依頼人は大きくため息をついた。「そんな大事なこと、誰も教えてくれなかった…。」
💡 みどり:
「本来なら、仲介業者がいれば売買の流れ全体を把握して調整してくれることも多いんです。 でも今回は直取引。だからこそ、農地転用後の流れをきちんと確認しておく必要がありましたね。」
🐾 まねまる:
「登場人物は農業委員会・土地家屋調査士・司法書士。みんな役割が違うにゃ。 そのバトンをつなぎ忘れると、こうして事件になるんだにゃ〜。」
依頼人は首を縦に振りながら、深刻そうに言った。 「地目変更、急いで依頼します…。売買が無事に終わるように…。」
事件の全容が少しずつ明らかになってきた。
👉 次回へ続く🐾
🐾 登場人物紹介
- まねまる:探偵帽と虫眼鏡がトレードマークの猫。事件の構造を鋭く整理する。
- みどり先生:行政書士。農地転用と地目変更の違いを説明し、流れを正す役割を担う。
- 依頼人:土地の売主。思わぬ“手続きの空白”に直面し、不安を募らせる。
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